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重力の話

「重力」をテーマに宇宙の謎について解説した本を紹介します。

昨年、出版された直後なのに「ベストセラー」と表示されていたので面白そうと思って買い、そのうち読もうとしていてすっかり忘れていました。

先月末に1週間、すべての仕事をキャッセルしてゆっくりできる時間ができたので、この機会にと読みました。

 

宇宙の謎を探るための根幹となる重力の話ですが、「予備知識がなくてもきちんと理解できるように書きました」と著者がいうように、中高生にも解るように丁寧に書かれていて、まるで推理小説のような感じで読める本です。

主人公は多くの謎を秘めた「重力」です。そこに科学者が次々に現れて独自の考え(理論)で「重力」に纏わる謎を一つ一つ解き明かしていくといったストーリーです。

 

最初に登場するのが「リンゴが木から落ちるのを見て重力を発見した」ということで有名なニュートンです。物体はお互いに引力で引っ張り合っているという万有引力を発見し、これによりリンゴが地面に落ちるのも、月が地球の周りを回るのも一つの理論で説明できるようにしました。

その後、磁石の力や電気力(両者を電磁気力という)と重力の違いが問題になります。電磁気力にはお互いに引き合う引力と、反発しあう斥力がありますが、重力に斥力はありません。電磁気力とニュートンの理論はうまくかみ合わないことが分かってきます。

 

次に現れたのがアインシュタインです。彼はニュートンの理論と電磁気力との矛盾を相対論で解消したのです。
今、私たちはGPSをカーナビやスマホで当たり前のように使っています。初めての土地に行くときは重宝していますが、相対論がなければGPSは実用化されなかったという話には驚きました。

アインシュタインは自身の理論から、重力波やブラックホールの存在を予言しました。
重力波は電磁波と似たような波で、光速で空間を伝わります。重力が離れた物体(例えば月と地球)に働くのは、重力波が物体間でエネルギーを伝達しているからです。

光まで閉じ込めてしまうブラックホールは、多くの銀河の中心に存在していることが分かってきました。地球のある天の川銀河の中心にも太陽の400万倍の質量のブラックホールが存在しているのです。

しかし、無限に広がる宇宙空間をアインシュタインの重力理論で説明するには限界が生じました。

 

20世紀になって量子力学が登場してきます。量子力学は宇宙とは反対にミクロの世界を扱う学問ですが、宇宙の始まりを説明するためには相対論と量子力学の統合が必要になってきました。電磁気力とニュートンの理論がうまくかみ合わなかったときに相対論が解決したように、今度は相対論と量子力学を統合するための新しい重力理論が必要になったのです。


そして、新しい理論として提案されたのが超弦理論です。超弦理論はまだ完成されたものではなく、発展途上の理論です。ですから重力の謎もすべて解明されてはいません。

 

新しい理論が現れて謎が明らかになると、そのことによってさらに新しい謎が生まれ、それを解明する別の理論が必要になるとういう繰り返しで、すべての謎が解明されるのはまだ先の話のようです。

宮城県の北部から岩手県にいたる北上山地に、長さ30Kmの大型加速器を建設するというILC(国際リニアコライダー)計画について、このごろ頻繁に報道されています。この計画が実現して宇宙というマクロの世界と、素粒子というミクロの世界の謎が一挙に解き明かされるのではないかと期待が高まります。



 

| runway | 独り言 | 21:08 | comments(0) | trackbacks(0) |
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